コンタクトレンズのトラブルと眼の障害


いずれのコンタクトレンズも目にとっては角膜の上の異物には違いありません。

間違った使用をしたり、調子が良いからと過剰に装用しますと角膜に障害が起きることがあります。


コンタクトレンズ自体のトラブル
コンタクトレンズの汚れ、キズ、変形、異物の付着、レンズの縁の欠け、完全な破損などがあります。
破損したレンズを装用される方はおられませんが、レンズのいずれのトラブルも眼の障害の原因となります。
眼の障害
短期に起きる障害 : 結膜や角膜の軽い炎症から重篤な角膜潰瘍までさまざまな障害があります。
原因としてはレンズと目が合ってなかったり、レンズの汚れ(汚染)、角膜の酸素不足やアレルギー体質などがあります。
長期に起きる障害 : 通常のソフトコンタクトレンズや酸素透過しないハードコンタクトレンズの長期使用者に角膜の細胞の減少がみられます。→角膜内皮細胞


角膜内皮細胞 : 角膜の内側に沿ってある一層の細胞のことです。角膜が腫れ上がらないよう中の水分量を調節しています。
内皮細胞は酸素不足によりダメージを受け角膜より脱落しますが、眼の中で無闇に増えないよう増殖しませんので、周りの細胞が膨れてカバーするようにできています。周りの細胞でカバーしきれない程にダメージがありますと角膜が腫れて濁り見にくくなります。

コンタクトレンズによる角膜内皮細胞の変化
30才代正常角膜内皮 30才代:正常な角膜内皮細胞です。
六角形の形をした細胞が1mm2の範囲内に約3000個あります。
60才代内皮異常 60才代酸素透過率の悪いハードコンタクトレンズを長年使用していました。
正常な細胞もみられますが、全体に細胞の数が減少し、大きく膨れた細胞が増えています。
20才代異常内皮 20才代通常のソフトコンタクトレンズを外さず、連続で装用し続けていました。
正常な細胞は極端に数が減少し、大きく膨れた細胞がほとんどを占めています。
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