平 成 3 0 年 6 月

ふ く の 若 葉 病 院
院内感染防止対策委員会

は じ め に

平成12年4月の開院以来、一貫して院内感染防止を最重要課題の一つと位置づけて、様々な取り組みを行ってきました。当院での取り組みを紹介します。

手 洗 い の 徹 底

全職員がどんなに急いでいる時でもきちんとした手洗いをするように、当院では開院当初より年2回、「ヨウ素でんぷん反応」を利用して手洗いチェックを行っています。
 このチェック方法は簡便、且つ、コストもあまり掛からない有効な方法です。他人の目でチェックを受けると同時に、自分で不備な点に気付く良い機会になっています。CDC勧告では、「目に見える汚染がなければ、流水による手洗いは必要がなく、速乾性アルコールの擦り込みだけでよい」となっていますが、当院では流水による手洗いを第一優先と考え、義務付けています。
 日頃の手洗いの徹底が効を奏し、開院以来、集団感染の発症ゼロを更新しています。

院 内 感 染 防 止 対 策 マ ニ ュ ア ル の 遵 守

院内感染防止対策マニュアル総合版は毎年改訂し、その要項をまとめたポケット版の「院内感染防止対策ハンドブック」も発行しています。
 ポケット版は全職員に配布しており、常に携行して現場で手軽に使えるので好評を博しています。

D V D の 作 製

感染防止のための基本手技について委員が手作りでDVDを作製しています。手順の変更に伴い、DVDをその都度更新し、職員採用時研修や定期研修などで役立てています。
 現在までに6本のDVDを作製し、わかりやすいと好評です。

1)手洗いの手順と手指消毒

2)オムツ交換の手順

3)喀痰吸引操作の手順

4)針刺し事故防止

5)嘔吐物処理の手順

6)経管栄養患者のチューブ管理

感 染 委 員 に よ る 現 場 巡 回 と 指 導

マニュアルの内容がきちんと守られているか確認する為、オムツ交換、吸痰操作、環境に関することについて、月ごとに項目を決めて現場巡回と指導を行っています。その結果を掲示することで職員の意識の向上につなげています。 

職 員 研 修

感染防止に関する知識の共有と、感染防止を意識した業務手順の確実な実行を目的とした研修を計画的に実施しています。研修内容は、その時に話題性のあるものを取り上げています。講義のほか、グループワークにて事例展開を行い理解を深めています。

感 染 ニ ュ ー ス の 発 行

感染防止に関する啓蒙活動の一環として「感染ニュース」を定期的に発行しています。

感染ニュースをご覧になりたい方は をクリックしてください。

面 会 制 限 に つ い て

平成27年度より周辺地域のインフルエンザやノロウィルス胃腸炎等の流行状況を見極めながら、レベル1〜3の「面会制限レベル」を設定しております。

患者さんを感染症から守るために、面会制限に対するご理解とご協力をお願いいたします。

レベル 制  限  内  容  な  ど
小学生以下および体調不良者(発熱・嘔吐・下痢など)の面会禁止。
上記に加え、面会時間を14時〜16時のみとし、15分以内とする。
また、大勢での面会を避ける。
特別に許可された面会者以外の面会を禁止する。

注1.これらの期間中は、マスクと手洗いを義務付けています。

注2.レベル2以上では、病棟において手洗い指導(初回)を受けて下さい。

注3.レベル2・3の場合は、「健康チェック表」を記載していただき、面会者の健康状態を把握し、院外からの感染症の持ち込みに注意しておりますので協力をお願いいたします。

最 後 に

院内感染防止の為には、全職員がルールを守ることが必要です。また、感染防止の基本は正しい手洗いをすることです。
 99人が守っても、残りのたった1人が守らなければ何にもなりません。
 当院では、院内にて感染防止作品を募集し、その中から選ばれた下記の標語を洗面所など要所に掲示し、職員一人一人が意識し、実践するよう働きかけを行っています。また、職員ばかりでなく、ご家族や面会者の方にも協力をお願いしているため、手洗いをされる場所にも掲示しています。
 開院以来集団感染の発症ゼロの実績を踏まえ、今後も慢心することなく活動を続けて行きたいと考えています。今後ともご家族・面会者の方のご協力をお願い致します。