ふくの若葉病院 院内感染防止対策委員会

はじめに

平成12年4月の開院以来、一貫して院内感染防止を最重要課題の一つと位置づけて様々な取り組みを行ってきました。当院での取り組みを紹介します。

手洗いの徹底

全職員がどんなに急いでいる時でもきちんとした手洗いをするように、当院では開院当初より年二回、「ヨウ素でんぷん反応」を利用して手洗いチェックをしてきました。このチェック方法は簡便、且つコストもあまり掛からない有用な方法です。他人の目でチェックを受けると同時に、自分で不備な点に気付く良い機会になっています。CDC勧告では、「目に見える汚染がなければ、流水による手洗いは必要がなく、速乾性アルコールの擦り込みだけでよい」となっていますが、当院では流水による手洗いの併用を義務付けています。日頃の手洗い徹底が効を奏し、今までノロウィルスによる感染性胃腸炎やインフルエンザの院内感染は1例もありません。

院内感染防止対策マニュアルの遵守

院内感染防止対策マニュアル総合版は毎年改訂し、その要項をまとめたポケット版の「院内感染防止対策ハンドブック」も発行しています。ポケット版は全職員に配布しており、常に携行して現場で手軽に使えるので好評を博しています。

DVDの作製

感染防止のための基本手技についてDVDを作製しています。手順の変更に伴い、DVDをその都度更新し、職員採用時研修や定期研修などで役立てています。現在までに5本のDVDを作製し、わかりやすいと好評です。
1)手洗いの手順と手指消毒
2)オムツ交換の手順
3)喀痰吸引操作の手順
4)針刺し事故防止)
5)嘔吐物処理の手順
6)経管栄養患者のチューブ管理(看護・介護基準検討委員会作成

尿路感染患者を減らす取り組み

膀胱留置カテーテルの定期的で一律な交換を避けるため、交換フローチャートを作成し、患者一人ひとりに合わせた対応をしています。カテーテルの留置率は毎月約15%前後ですが、このフローチャートを使用することで尿路感染発生率は毎月ほぼ0%です。

感染委員による現場巡回と指導

マニュアルの内容がきちんと守られているか確認する為、オムツ交換、吸痰操作、針刺し事故防止、廃棄物、在庫管理、環境に関することについて毎月項目を決めて現場巡回と指導を行っています。その結果を掲示することで職員の意識の向上につなげています。

職員研修

感染防止に関する知識の共有と、感染防止を意識した業務手順の確実な実行を目的とし、以下のように、危険予知訓練(KYT)を中心とした研修を計画的に実施しています。
 年 度   研 修 内 容   回数等 
平成26年度  ノロウイルス感染症への対応 実地編 3回
 疥癬への対応 3回
平成25年度  病室で発生した感染性胃腸炎への対応 3回
 家庭における感染性胃腸炎への対応 3回
平成24年度  写真とビデオを使っての感染KYT<おむつ交換・吸痰操作> 4回
平成23年度  写真とビデオを使っての感染KYT<おむつ交換・吸痰操作> 3回
平成22年度  新手順のおむつ交換ラウンドチェック結果をもとに、感染KYT 3回
 改訂版DVDを用い看護とリハビリ職員対象に試写<吸痰操作> 4回
平成21年度  新型インフルエンザ感染防止パートT<講義> 2回
 新型インフルエンザ感染防止パートU<講義> 3回
 改訂版ビデオを用い看護介護職員対象に試写<おむつ交換> 4回
平成20年度  自作ビデオを使ってKYT<おむつ交換・吸痰操作> 各3回
平成19年度  写真を題材にした感染KYT<おむつ交換・尿バッグ管理> 2回

感染ニュースの発行

感染防止に関する啓蒙活動の一環として「感染ニュース」を定期的に発行しています。
感染ニュースをご覧になりたい方は をクリックしてください。

最後に

院内感染防止の為には、全職員がルールを守ることが必要です。また、感染防止の基本は正しい手洗いをすることです。99人が守っても、残りのたった1人が守らなければ何にもなりません。ノロウィルス感染者を1例も出さなかった実績を踏まえ、今後も慢心することなく活動を続けて行きたいと考えています。

平成27年4月改訂