2018年10月

栄養サポート委員会の取り組み

ふ く の 若 葉 病 院
栄養サポート委員会

1.栄養サポート委員会の目的は以下の2本柱からなっています。

1)食べる楽しみを維持できるように援助すること
2)患者さんの栄養状態を改善すること

2.食べる楽しみは生きる楽しみです。

 高齢や障害のために意思疎通が出来ない、或いは嚥下がうまくできないために、その楽しみを奪われていた患者さんが、少しでも口から食べることで表情が生き生きとし、家族とのコミュニケーションも良くなるのを見て、平成14年から以下の取り組みをしています。
   1.可能な限り患者さんの経口摂取能力を維持する
   2.胃瘻は極力作らない
 平成29年度末までに25名の患者さんが経管栄養から完全に離脱して、 
3食口から食べれるようになりました。その他、一部経口摂取に移行できた
患者さんは多数おられます。これらの成果は、過去に何回か関連研究会や学会で発表してきました。
更に、終末期医療に力を入れるようになってからは、最後まで、一匙でもよいから、好きなものを出来るだけ安全に味わっていただく事を心がけています。

 これらの取り組み目標実践の為に、医師、2名の言語聴覚士、看護師、介護士、管理栄養士、歯科衛生士が委員会メンバーとして活動しています。

3.栄養状態の改善

 高齢者や障害者は、元々の疾病、噛む力や飲み込む力の低下、食事時間延長による疲労、消化力の低下など様々な原因で栄養状態が悪くなります。その結果褥瘡(床ずれ)もでき易くなります。栄養委員会や褥瘡対策委員会と共同で患者さんの回診を行い、褥瘡予防・早期治癒に繋げるのも当委員会の重要な活動です。広報誌「わかばの〇」39号(平成29年10月発行)を参照ください。

4.最後に

人間の3大欲望の一つである「食べる喜び」を「食べれる喜び」に変え、更に「生きる喜び」に繋がるような活動を続けていきます。