療養病床について

 療養病床とは、「病院又は診療所の病床のうち、精神病床、感染症病床及び結核病床以外の病床であって、主として長期にわたり療養を必要とする患者を入院させるためのものをいう。」と定義されています。

 そもそも平成4年の医療法改正で入院病床に一般病床と区別して「療養型病床群」という制度がスタートしました。「療養型病床群」とは「病院または診療所の病床のうち、主として長期にわたり療養を必要とする患者を収容するための一群の病床で、人的物的に長期療養患者にふさわしい療養環境を有する病床群」であると定義されていました。その後暫くは病床の区分はこの区分で分類されていましたが、平成13年3月第4次医療法改正の結果、病院の入院ベッドは結核病床、精神病床、感染症病床のほかに、主に急性期の疾患を扱う「一般病床」と、主に慢性期の疾患を扱う「療養病床」の二つが新たに定義され、病床の区分を通じて病院の機能の違いが明確にされました。その上で、各病床(病棟)ごとの構造設備基準や人員配置基準があらためて決められ、「療養型病床群」は「療養病床」に名称変更されました。
 一方、保険請求については平成12年4月の介護保険法の施行により、従来からの医療保険の対象となる病床と、介護保険の対象となる病床のいずれかに区分されることとなっています。従って現在「療養病床」とは、医療保険適用の医療型療養病床と介護保険適用の介護療養型医療施設の2つを指すことになります。